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バイオリンと山、自転車をこよなく愛するkurのチラシの裏。たまには技術的なことを書いたりするかも知れません。

マーケティング勉強会行ってきた

えxぺ主催で,日本オラクル本社でマーケティング勉強会が開催されたので参加してきました.

内容は二部構成で,「仮説構築の技術」と「日本オラクルのWebマーケティングの実態」についてです.

仮説検証の技術

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最初の方はいろんな場所で耳にする内容が中心でした.つまり,仮説検証の基本中の基本だったんだけど,後半はより実践的というか,実務に近い部分の話が中心になってました.質疑応答も盛り上がって,結構面白かったです.

個人的に「おぉ!」って思ったことをいくつか.

まずは情報収集のタイミングについて.特にIT系の人間に顕著だと思うんだけれど,何らかのアクションを起こす際には,ついつい情報を集めてから行動してしまう.だけど可能ならば仮説を立ててから,仮説を検証するために情報収集を行う方が良い.あいまいな目的しか持たずに,盲目的に情報収集しても無意味になることが多い.

次に,ビジネスって思ったより論理的だってこと.私はMBAとかを受講したことがないのでわからないんだけど,会社経営って,もっと直観的にやってるものかと思いました.もちろん,そういう会社もあるんだろうけど.勝間さんの著書じゃないけれど,優秀な経営者は判断のための論理的で合理的なフレームワークを持っているんだなーって思いました.もちろん,こういうことって経営者だけじゃなくて,従業員にも求められることです.大事な判断を直観だけでやる人とはあまり一緒に仕事したくありませんもの.

そして,大事なことは失敗を恐れないこと.仮説はあくまでも仮説なんだから,事実が仮説と異なることだって多くあるはず.その場合は,仮説を修正して今後に活かせば良いだけの話であって,失敗を恐れる必要はない.むしろ,荒削りな仮説でも良いから,素早く仮説検証を行うべき.

日本オラクルのWebマーケティングの実態

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オラクルがどんな会社かってのを踏まえた上で,マーケティングについての説明.

私,実はOracleっていうとDB作っている会社っていうイメージしか持っていなかったんですが,DB以外にも色々とやっている会社なんですね.というよりも,M&Aによって急激に大きくなっている会社なんです.どれぐらい大きくなっているかっていうと,ここ5年間で55社を買収し,製品数は10倍になっているというぐらい.

だからこそ,マーケティングチームに課せられた課題というものも他者のそれとは若干性質が異なったりして.しかしながら,最小限のコストで最大限の効果をっていう方針はどこも同じなので,Webマーケティングの手法として大変興味深いものでした.

ユーザエクスペリエンスデザインとか,情報アーキテクチャとか,なじみ深い言葉とかも出てきたりとか.そういえば,去年の今頃,このあたりの論文を死ぬほど読んだのは良い思い出です.

また,マーケティングと営業との関係,業務プロセスであったりだとかの話などもありました.どこの会社でも似たようなことをやっているのかもしれませんが,私はこういった話を聞くのは初めてだったので,とても勉強になりました.

最後に,ボーダフォンの事例等の話もありました.こういう実例を交えた話っていうは聞いているほうとしても想像つきやすいですし,こういうことを考えてるんだなぁとか参考になりました.

さいごに

仮説検証と,Webマーケティングの話の組み合わせってのは一見ばらばらなんだけど,話を聞いてみると,これらは繋がっていることがわかります.仮説検証とかマーケティングのスキルって必ずしも外部のクライアントに対して有効なものじゃなくて,私たち技術者が普段の仕事をする上でも考えなきゃいけないものだと思います.すぐに活かせるか?っていうと難しいかも知れないけど,少しずつでも今後の業務に活かせたらいいなぁ.