CMとはCommercial Modelの略でEMの改良版です.EMを開発中に気がついた点やダメな点をCMで改良するつもりでした.が,大きな問題点はBBM開発中にほとんど抽出することが出来ていたようで,幸いなことに根本的な設計のやり直しは発生せずに,機能拡張やらバグフィックスに徹することができました.
また,HCII2009に原稿を投稿したりだとか,成果報告会があったりして,これまでの開発成果についての報告を行いました.また,成果報告会終了後には,未踏の報告書の執筆を行いました.
以下で,それぞれについて書いていきます.
CM開発
CMの開発自体は,EMの機能拡張と言った感じだったのですが,いくつかの点について修正を行いました.大きなな修正点としては下記のものがあります.
- Internet Explorer,Google Chrome,Operaへの対応
- 同じHTMLコードに対するブラウザによる見え方の違いを考慮
- インターフェースを改善
1.については,BBM,EMについては主にFirefoxを対象に開発を行ってきました.しかし,実際には,Internet Explorer,Google Chrome,Operaを使うユーザも多く居ます.むしろ,日本の一般ユーザを対象とした場合,残念ながらFirefoxは少数派です.そこで,Firefox以外のブラウザ上でも動作するように修正を行いました.ただし,全部の機能が全部のブラウザで動くわけではありません.
2.については,HTMLやCSSでWebサイトを作成したことのある方なら経験があるのではないかと思うのですが,同じHTMLコードであったとしても,ブラウザによってレイアウトだったり,見え方に差異が生じる場合があります.そこで,この差異を吸収するための仕組みを開発しました.
3.について,これまでは,ブラウザ上に表示されるメイン画面と複数のポップアップウィンドウによってアプリケーションを構成していたのですが,操作効率を考えた際にあまり良くないことがわかってきました.そこで,ひとつのブラウザ画面内に仮想的なウィンドウを表示させ,操作効率を向上させました.また,これによって情報の視認性も向上した他,今後,様々な追加機能を容易に実装することが可能になるといったメリットもありました.
また,この他にもバグフィックスや,パフォーマンス改善など,様々な修正を行いました.ただ,本来の予定ではCMとして開発したものを一般公開する予定だったのですが,未踏の期間を使って公開のための機能(アカウント管理など)を開発するよりも,ソフトウェアとしての完成度を高めることを優先すべきだということ,いくつかの懸念事項が残っていることなどから,実際に公開するには至りませんでした.
HCII2009原稿執筆
Webjigについて英語で原稿を書き,HCII2009と言う国際会議に投降しました.1カラムで10ページほどだったので,そんなに長い文章では無かったのですが,やはり英語の原稿だということもあり,英文添削サービスや,先生に助けてもらいながら,何とか投稿することができました.
某PM曰く,「結構難しい会議だよ」と言うことだったんですが,実際にどうなのかはよくわかりません.
国際会議自体は2009年の7月に開催される予定なので,Webjigについて,デモを交えながら発表してこようかと思っています.
成果報告会
こちらのエントリでも触れたのですが,富士ソフトアキバプラザで未踏の成果報告会を行いました.
会場には,未踏関係者の他にも,某SIerの方や,某出版社の方等も来ており,懇親会では非常に興味深い話をさせていただくことができました.
成果報告書作成
成果報告会が終了すると,成果報告書を作成する必要があります.IPAに提出するものは以下の通りでした.
- 成果報告書(A4で指定のフォーマット)
- 成果報告書概要(A42枚以内)
成果報告書については,開発したソフトウェアの機能であるとか,仕組み等を説明を行い,成果報告書の概要については,A4用紙1枚で,Webjigとは何なのかをわかるようなものを作成しました.今後,IPAのWebサイトで公開されるということなので,もし興味がありましたら,見て頂き,御意見等頂ければ,幸いです.