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バイオリンと山、自転車をこよなく愛するkurのチラシの裏。たまには技術的なことを書いたりするかも知れません。

ブランドデザインが会社を救う!

計算神経科学の講義中,ブランディングの話題が出た.具体的には,コカコーラのブランド力の話だったと思うんだけど.

この話を聞いて,以前購入した本の中に,ブランディングについて書かれた本があったのを思い出して,つらつらと読んでみた.

目次 第1章 ものづくりとブランドの関係 第2章 ブランドの本質ってなんだろう 第3章 これがMONOZUKURIブランドだ! 第4章 どうやってブランドをつくるか

どっちかっていうと,ものづくり企業,メーカーのブランディングについて書かれた本.非常に読みやすく,なるほどって思ったりもしたし,すごく面白かった.

そもそもまず,ブランド価値ってのは何かっていう話.

コーラ業界で説明すると,大きな会社,コカコーラと,ペプシコーラがあるんだけど,果たして美味しいのはどっちだろうか?

このことを実験した興味深いデータがあるらしく,それによると,1970年代にペプシ・チャレンジといわれた比較広告がなされた.その広告の内容は,目隠しをした消費者にペプシとコカコーラを飲み比べてもらい,美味しいと思うほうを選択させるというものだったそうで,結果大半の人がペプシを選んだそうである.ところが,目隠しをせずに飲み比べを行ったところ,全員がコカコーラのほうが美味しいと答えたと言われている.

つまり,どういうことかっていうと,コカコーラとペプシコーラには,ほとんど味の差が無いと言う事実.どちらも美味しいと思う人が居ると言う事実.そして,不思議な事に人々はコカコーラのほうが美味しいと思っている事実.

これこそが,ブランド力って言う奴なんだそうだ.実際,コカコーラ社はグローバルブランドランキングで,ここ数年,1位をずっと維持している.コカコーラ社のマーケティングがうまいから,みんながコカコーラのほうが美味しいと信じてしまうらしい.実際の味なんか,あんまり関係ないみたいだ.

実際,世の中にはマーケティングが下手な会社と,うまい会社ってのがあるわけで,私が,うまいなと感じる会社ってのは,IBMとか,キヤノンとか,SONYとかだったりするわけだけど,じゃぁ,下手な会社が駄目な商品を作ってるかって言うと,そんな事は決して無くて質としては凄く良いものを作ってる.これって考えてみると,人と一緒なんだなーって思う.外にうまく自分の成果をアピールできる人が評価されて,そうじゃないと,いくら良い仕事をしていても評価されない.1人1人の仕事を細かくチェックできれば正当に評価されるんだろうけれども,なかなかそんなわけにもいかないもんなぁ.

就職活動も同じ.アピールのうまい会社ってのは,大勢の学生がエントリーするみたいです.でも,表面に出てる情報だけで決めるんじゃなくて,できる限り会社の事を色々と調べてみよう,そう思ったりしてみたり.